新規事業やイノベーション推進の要件「コミュニケーション力」を向上させる方法
イノベーション人財の要件「コミュニケーション力」とは
新規事業推進やイノベーション創出には、
様々な人や企業を巻込むための「コミュニケーション力」が必要だとご紹介しました。
今回はコミュニケーション力の必要性と能力を伸ばしていく方法をご紹介します。
目次
コミュニケーション力が必要な理由
近年は市場ニーズの変化は速く、技術も進歩が速く、細分化している為、
商品開発やサービス開発を行っていくにあたり、
単独(自分、自部門、自社)で行って行くには限界があります。
さらにヘンリー・チェスブロウ教授が提唱したオープンイノベーションという概念から、
外のリソースを上手く活用することが新規事業や
イノベーションの促進に必要だという考え方も社会に浸透してきており、
積極的に取組んでいる企業も増えてきています。
上記の様な理由から、新製品や新サービスを開発していく為には、
自社内の調整、アライアンスパートナとの調整、
サプライヤ・ベンダとの調整などを行っていく必要があり、
そのためには、コミュニケーション力が必要となってきています。
コミュニケーション力とは?
新規事業推進やイノベーション促進に関するコミュニケーション力とは何でしょうか?
「人見知りせずに人と会話できる」、「友人が多い」などとは少し異なります。
筆者が考えるコミュニケーション力が高い人とは、下記の二つです。
- ソリューション(解決策)を持っている人・企業をたくさん知っている
※技術のある企業・人を広く知っている - 周囲を巻込むことができる
上記の「コミュニケーション力が必要な理由」でも述べたように新製品開発や新サービス開発では単独では解決できない問題が発生します。
その際に解決策を持つ人・企業を選び出し、巻込んでいく事ができる人財こそが「コミュニケーション力が高い」人となると考えます。
コミュニケーション力を向上させるには?
ではコミュニケーション力を向上させるにはどうすればよいのでしょうか?
人によっては人見知りで交友関係を築いていくのが苦手な方もいるでしょう。
そのため、まずは周囲を巻込む力を向上させるのが良いと考えます。
周囲を巻込むためには、相手の状況を把握し、
キチンと対話をしてくことが重要だと思います。
人によって考え方は様々で同意できない考えの方も多くいると思います。
しかし、物事を進めていく為にはそういった方々の考え方も把握した上で、
お互いの妥協点を見つけ、目的を達成していくように考え、
対話していくことで周囲を巻込んでいく力は向上すると考えます。
また、「ソリューション(解決策)を持っている人・企業をたくさん知っている」
に関しては、必ずしも自分の交友関係が広くなければならない必要はありません。
イェール大学のスタンレー・ミルグラム教授が提唱した
「六次の隔たり」という仮説があります。
この仮説はSNSなどのネットワークサービスの下地となっており、
世界中の人々とは6人以内でつながっているとされています。
(2011年にFacebookが行った実験では、5人程度)
ミルグラム教授の実験では繋がりの中で非常に交友関係の広い人が存在し、
その人がハブになり、色々な人を繋げていることが判明しました。
このように必ずしも自分の交友関係を広げずとも、
ハブとなりえる交友関係が広い人と繋がることで
疑似的に「ソリューション(解決策)を持っている人・企業をたくさん知っている」状態を作り出すことが可能になります。
まとめ
周囲を巻込んで行ったり、交友関係が広い人に人を紹介してもらったりする為には、
目的や必要となる技術を整理、構造化していくことが重要となります。
情報の整理や構造化手法として、
弊社ではイノベーションアーキテクチャモデルを提唱しています。
これらの手法・方法論に興味のある方は、お問合せ下さい。
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市場ニーズと解決方法である技術(シーズ)の関係性を見える化する独自のフレームワーク(イノベーションアーキテクチャモデル)を活用して、アイデア創発・座組構築・製品化/サービス化まで企画~実行まで地に足の着いた方法で新規事業開発を支援しています。
(イノベーション支援、新規事業支援、共創支援、自社技術の展開支援など)
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