スマートファクトリとIT化との違い
スマートファクトリと従来のIT化・デジタル化との違いは何か?
最近はやっている言葉としてDX、スマートファクトリ、スマートシティなどがあります。
しかし、工場のIT化、デジタル化などは十数年以上前から言われており、
これまでの施策と「何が異なるのか?」と感じる方も多いのではないかと思います。
そこで、本コラムではスマートファクトリと
従来のIT化、・デジタル化との違いを考えていきたいと思います。
目次
スマートファクトリ(Smart Factory)とは何か?
そもそもスマートファクトリとは何でしょうか?
「DXやスマートファクトリのビジョン構築に向けて」でも記載したように
スマートファクトリとは、
ドイツ政府が提唱するインダストリ4.0を具現化した先進的な工場です。
工場内のあらゆる設備・機器・センサを接続し、
製品の品質、設備状況、作業状況など様々な「見え化」し、
設備同士(M2M)や人と設備が協調し動作することによって実現させます。
スマートファクトリの目的パターン
スマートファクトリの取組を分析し、
目的パターンを整理すると下記5パターンに大別できます。
- 品質向上
- コスト低減
- 納期短縮
- 生産性向上
- 新付加価値(他領域への展開)
経産省の定義では、これに「人材不足・育成」が入ります。
これは品質向上、生産性向上などが上位目的なので、
他の目的と重複するため、除外しました。
スマートファクトリと従来工場の違いとは?
従来工場でも設備にセンサをつけての情報収集していました。
では、スマートファクトリと従来工場との違いは、
ソリューション(IT化、IoT化)の違いではなく、
何が違うのでしょうか?
目的の違いにあると考えます。
従来の工場施策は、QCDを目的に行っていました。
スマートファクトリでは、QCDに加え、
生産性の向上や新付加価値(他領域への展開)まで目的を広げたと言えます。
スマートファクトリのビジネスアーキテクチャモデル
上記までに述べた目的の上位の目的としては、利益率及び競争力の向上です。
またスマートファクトリの構成としては、下記5つです。
- 情報を収集する為のセンサ
- 情報を蓄積する為のサーバ
- 分析・解析する為のソフトウェア
- 動かすための設備
- 工場施設
これらの繋がりを整理、明確化したビジネスアーキテクチャモデル
(イノベーションアーキテクチャモデル)は、下記の様に表現できます。
※イノベーションアーキテクチャモデルは、こちらをご覧ください
まとめ
スマートファクトリの目的を整理し、従来工場との違いを明らかにしました。
このように流行言葉に惑わされず、従来との違いなどを明確にすることで、
今までとの施策との繋がりが分かり、対応方法も見えてきます。
そして分析ツールとして、イノベーションアーキテクチャモデルを使うことで、
それぞれの繋がりが分かり、全体像が見えてきます。
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